来た、見た、勝った。
I came, I saw, I conquered.
- Julius Caesar (ユリウス・カエサル) -
もう1ヶ月も前のことですが、関東財務局が公表した保険代理店へのアンケートやヒアリングの結果「保険代理店との対話を通じて「見て、聞いて、感じた」こと。」を見た際、頭に浮かんだ言葉です。まさか、カエサルを意識した訳ではないでしょうけどね。
確かに公表された内容は「見て、聞いて、感じた」ことなんですけど、「で、どういう評価をしたわけさ」が私は分からないんですよ。分かりますかね?
「期待します」と行政として仰られるのは当然のこととして、アンケートもし、ヒアリングもしたんだから、ちょいちょいのコメントだけでなくきっちりした総括をして欲しかったなぁ、と思うわけです。
と言うのも、保険代理店さんの中には資料の中でいみじくも触れているように保険業法改正時の状態からなんの進化・深化してないところもあるからです。相変わらず売りたい商品を売っている、つまり販売プロセスが全然社内で確立されていない保険代理店さんがあるわけです。保険会社の担当者が何か違うなぁと思って「う〜ん、ちょっとどうかな?規則どうなっていましたっけ?」なんて言っても、「規則・ルールは社外秘だから見せられない」なんて返しが来る。これが現実です。余程なことがない限り保険会社は保険代理店と勝負しないし(小さい保険代理店さんは割食ってますけど)。何故って、保険会社の社員もある程度の規模の保険代理店さん担当したら上手く成績挙げて貰うことが一番大事で、正論吐いて出禁にはなりたくないですから。
そう言った意味では、保険業法を改正して保険代理店さんの販売プロセスの改善を試みている(未だに)訳ですが、保険会社の姿勢が変わらないと、本当の顧客本位にはなりません。たぶん。
冒頭の、カエサルの「来た、見た、勝った」は、ゼラの戦いの勝利をローマに知らせた言葉でカエサルの明瞭簡潔な文体の特徴らしいのですが、それで要が足りているわけです。「勝っちゃったよ〜ん」ということ、まさにそのことをローマ市民は知りたかった訳ですから。一方、関東財務局の公表した資料では、「感じたこと」というなんとも「緩〜い」カタチで締めたもんだから、で、今どうなのさ?やらせなきゃいけない「具体的」なことは何なのさ?が私には分からなかった、ということです。
ちなみに、やたらと優しげな文体も気になりました。これって、実は保険代理店を小馬鹿にしてませんか???あくまで個人的な見解ですけどwww