保険屋に未来はあるか?

保険業界ってどうなるんでしょうか?そんなことについて自分勝手な考えを淡々と呟くブログです。

保険は変わったか

正確に言えば「保険販売の現場は変わったか?」になるかも知れない。もちろん、変わった現場はあるだろう。しかし、変わっていない現場だってあるはずだ。金融庁や財務局がどこまで保険会社による代理店監査の実態を把握しているか知る由もないが、あれほど形式的なものはない、という声も聞こえて来ている。

2016年の保険業法改正の主眼は意向把握・確認と情報提供・比較推奨の適正化にあったのではなかろうか?保険募集人に新たに課せられた体制整備義務はこれらを担保するための仕組みに過ぎない。しかしながら、保険会社が多少なりとも突っ込んで監査するのは損保で言えば保険料の管理についてであって、実際の保険募集現場の実態把握を本気でやっているようには見受けられない。このことは複数の情報から推察できることではあるのだが、いったいどれだけの保険会社が「うちは代理店の保険募集・販売実態を正確に把握しています。」と言えるだろうか。保険募集人にも体制整備義務が課されてんだから保険会社は知らんてか?

単にロープレをやれば凡そ把握できる話だが、そのような監査をやるんだ、といった監査方針が降りて来たことはあったか?保険募集人が利益を得るためには効率化が必要である。そのためには募集プロセスの複数の箇所を端折ることが最も有効な施策であり間違いなく収益の向上に貢献する。その結果(当然ながら)適切な意向把握・確認や情報提供・比較推奨は後景へ追いやられる。保険業法改正後も続けられている保険代理店向け研修や顧客本位の業務運営の文脈で語られる「お客様の最善の利益の追求」との乖離に悩む保険募集人もいるにはいるだろうが、会社方針には逆らえない。会社だって貰えるものは貰っておきたい。保険会社からの様々な営業支援します的オファーを断る保険代理店なんて聞いたことないな。。。

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