保険屋に未来はあるか?

保険業界ってどうなるんでしょうか?そんなことについて自分勝手な考えを淡々と呟くブログです。

かんぽ生命&郵便局

何だろうなぁと思います。

 

ある意味、古典的な保険業法300条違反。確かに度が過ぎてる。報道によれば投信販売もメチャクチャらしいですしね。

これ、簡単に言えば内部統制もくそもなかった。そういうことでしょ。ガバナンス?そんなもん知らねえよ、ということ。

だからこそ、保険募集人である郵便局員ひとりひとりにも問題あるのは否定しませんけど、巨悪はかんぽ&日本郵便の経営陣でしょ。民営化に至る経緯もあって経営の自由度を縛られる中で利益を出さなきゃっていう重圧も解らないでもないけど、明らかに一線を超えさせちゃってる。普通、こういう状態っていくら何でも経営陣の誰かは「事ここに至る前」に知ることになる筈。知らなかったじゃ済まないっしょ。まぁ絵に描いたような「Tone at the top」の失敗例ですよね。

 

つまり、日本郵政、かんぽ生命、日本郵便いずれにもまともな企業経営、しかも、非常に公益的な企業の経営をできる人がいなかったと理解するしかない。何故なら、保険や投信にある一定以上のノルマを課すとこーゆーことになるって過去も現在も数多事例があるわけで。

 

それとね、「内部通報」とかも機能してなかったんですかね?だぁーれも「内部通報」してなかったとしたら、それはそれでこの組織「終わり」じゃん、とも思うので、ここいらも公表はして欲しいですね。

 

これから金融庁が調査を行い、その結果どんな結論を持つのかわかりませんが、日本郵政含めたこれまでの経営陣の責任を徹底的に問うべきでしょう。何故なら、この問題ってのはコーポレート・ガバナンスの話ですから。

 

ついでながら、金融庁も何してたんですかね?スルガ銀行然り、動き出すのが遅くないっすか?

これだけ被害者出てるの情報入っていなかったとしたら監督官庁としてお粗末でしょ。「不作為?」

内部通報の話もしましたが「公益通報制度」ももっと使い易くしないとダメですよ。

 

ちなみに、かんぽ生命の「顧客本位の業務運営方針」って微に入り細に入りそれはそれは立派なもの。それがこれじゃぁね。この業界でいかに消費者が弄ばれてるかって話かな、取り敢えずの結論としては。

 

で、最後に。

この問題のとても不都合な真実ってのがあります。それが、今回問題になってる「乗換募集」(法令違反になるのは「不当な」乗換募集ね)って保険業界の、特に生命保険業界のビジネスモデルだと言うことと「正当な」乗換募集をやることって相当な困難を伴うってこと。詳しくはまた別途。